年末が近くなり、ますます冷え込むようになってきたこの時期は、エアコンで暖房をつける人も多いのではないでしょうか?
特に赤ちゃんのいる家庭では、ストーブでは火傷の心配もあるため、エアコンを選択していることが多いですよね。
そんな便利なエアコンですが、厄介なことはお部屋の乾燥を招いてしまうということ。
お部屋の湿度を気にして見たことはありますか?
何気なくエアコンをつけて生活していたけど、思ったより湿度が低かった…なんてこともあるかもしれません。
ではお部屋の乾燥は、赤ちゃんにとってどのような影響をもたらすのでしょうか。
そこで今回は、エアコンによる乾燥が赤ちゃんにもたらす影響と、対策方法についてお話していきます。
目次
赤ちゃんはエアコンの暖房による乾燥でどのような影響を受けるのか
まず、感染症のリスクが高くなります。
部屋が乾燥することで喉の粘膜も乾燥し、ウイルスが付着しやすくなることで感染症にかかりやすくなります。
これは赤ちゃんだけでなく大人にも共通して言えることですね。
また、湿度が50%~60%を維持している環境では、インフルエンザウイルスの活動が低下するという研究結果も出ているのだとか。
これからの季節は風邪だけでなくインフルエンザなど、赤ちゃんにとって重症化しやすい感染症も流行するので、湿度の管理が必要になります。
そして、皮膚トラブルも起きやすくなります。
空気の乾燥が長時間続くと、皮膚のバリア機能が低下することで肌内部の水分がどんどん出て行ってしまうのです。
皮膚が乾燥すると、柔軟性がなくなることでひび割れしたり、皮がむけるなどの症状が出て湿疹につながります。
これも大人にも起こりえることですが、赤ちゃんは特に皮膚が弱く敏感なので、大人以上に乾燥によるダメージを受けてしまいます。
私の2歳になる娘も、季節の変わり目で急に湿度が下がった日に、両頬が赤くカサカサになってしまい、皮膚科のお世話になりました。
赤ちゃんはよだれや離乳食が付着したり、痒いのを我慢できなかったりと、皮膚炎が悪化しやすい傾向にあります。
そのため、皮膚トラブルを起こさない環境づくりが大切になってきますね。
そのためには、適切な温度設定と加湿方法を知っておくことが重要です。
赤ちゃんとエアコンの暖房|適切な設定温度はどのくらい?
赤ちゃんがいるご家庭の場合、冬場のエアコンの適温は、22~23度です。
ただ、暖かい空気は天井付近にたまり、冷たい空気はお部屋の下の方にたまりやすいという性質があります。
赤ちゃんはお部屋の低い位置にいることが多いので、お部屋に置いている温度計が22度であっても赤ちゃんの周辺は寒いということもあります。
なので、赤ちゃんがいるご家庭の場合は温度計を赤ちゃんのそばに置いて、適宜チェックすると良いでしょう。
こまめな換気もして、空気が汚れないように心がけましょう。
また、赤ちゃんが汗ばんできたら肌着を交換することも大切です。
エアコンの暖房をつけると、空気が乾燥しやすいです。
次の項目では、赤ちゃんがいるお部屋での適切な加湿方法を紹介します。
赤ちゃんがいても安全にできる、お部屋の加湿方法とは
まず、部屋の適切な湿度はご存じですか?
湿度40~60%の間を維持しましょう。
60%を過ぎると、部屋の中でカビが発生しやすくなるので、加湿のやりすぎも良くないようですね。
昔からの加湿方法で言えば、やかんでお湯を沸かしたり、浴槽にお湯をためたり…なんてことが挙げられますが、子どもがいる家庭では火傷や溺死のリスクがあるのでお勧めはできません。
やはり一番安全で効率よく加湿できるのは、加湿器です。
でも加湿器にも、いくつか種類があります。
まずはスチーム式という、加熱した水蒸気で部屋を加湿するというものです。
一度加熱するので衛生的ではありますが、吹き出し口からは熱風が出るので、赤ちゃんがもしも触ってしまうと火傷をする危険があります。
そのため手の届かないところに設置できるのならば良いですが、そうでない場合はお勧めできません。
高温の蒸気という点を改善したものが、超音波式の加湿器です。
吹き出し口からでるスチームは高温にならないので、火傷の危険はありません。
使い方も、水を入れるだけですぐに使えるので簡単ですね。
ですが1点、デメリットがあります。それは、こまめに水を取り替えるなどの手入れをしないと、細菌が繁殖して部屋中にばらまいてしまうことになるということです。
中には、水に次亜塩素水を入れて除菌できるタイプの加湿器もあるそうなので、購入前にチェックしてみましょう。
この他にも気化式といった加湿器がありますが、これは広範囲の加湿には向いていないようです。
最近では、スチーム式や超音波式のデメリットを改善した商品が販売されているようなので、そのような商品を選択するのも良いでしょう。
空気清浄機に加湿機能がついているものも多いですし、その場合は一目で湿度が分かるようになっているので、使いやすいですね。
加湿はリビングだけでなく、寝室も行いましょう。寝るときは特に鼻喉が乾燥しやすくなります。
おしまいに
乾燥によるトラブルが怖い季節ですが、湿度をコントロールすることで、赤ちゃんのいる家庭でも快適に過ごすことができます。
うまく加湿器を使いこなして、感染症や皮膚トラブルを未然に防いであげましょう。