警察官のキャリア制度は、大きく分けてキャリア組とノンキャリア組に分かれています。
それぞれにはどんな違いがあるのでしょうか。
また昇進についても調査しました。
警察官のキャリア制度とは?キャリア組とノンキャリア組の違い
警察官のキャリア制度は、主にキャリア組とノンキャリア組に分かれています。
この制度は、警察官の採用とキャリアパスの違いに基づいています。
キャリア組
国家公務員試験、特に総合職試験に合格し、警察庁で勤務する警察官を指します。
主に国家レベルでの公安や警察組織全体に関連する業務を担当します。
キャリア組は警察の官僚としての役割を担い、組織の企画や管理などを行います。
キャリア組になるためには、高い競争を勝ち抜き、特定の試験に合格する必要があります。
採用される人数は非常に限られており、毎年約10名程度とされています。
多くのキャリア組警察官は、東京大学や京都大学などの有名な大学出身者が多いとされていますが、これは必ずしも入庁の必須条件ではありません。
採用後は警察学校で基礎を学び、実務経験を積みながらキャリアを構築していきます。
ノンキャリア組
地方公務員試験に合格し、各都道府県の警察組織で勤務する警察官を指します。
主に治安維持、事件や事故の取り締まり、解決に向けての活動を行います。
ノンキャリア組の採用は、学歴よりもむしろ仕事への熱意ややる気が評価され、警察官としての基本的な訓練を警察学校で受けた後、交番勤務などからキャリアをスタートさせます。
キャリア組とノンキャリア組は異なる経路と職務を持っていますが
共通して警察学校での基礎教育を受け、日本の安全と公共の秩序維持に貢献しています。
キャリア組は警察組織の中で特に高い地位と責任を担うことが期待され
ノンキャリア組は地域社会の安全と直接的な接触を担っています。
どちらの経路も、国や地域社会の安全を守るために不可欠な役割を果たしています。
ノンキャリア組も昇進で国家公務員になれる
興味深いことに、地方公務員から警察官としてキャリアをスタートした人物が「警視正」に昇進すると、自動的に国家公務員の身分を獲得することになります。これは、警察組織内での責任と権限が一定の水準に達することを意味します。
次に、「警視正」の上の階級として「警視長」があります。これは、巡査からキャリアをスタートし、いわゆるノンキャリア組の警察官が昇進できる最高階級です。
ノンキャリア組から「警視長」に昇進することは、その人物の警察内でのキャリアにおける頂点を意味しますが、同時にこのような昇進は非常に稀な事例とされています。
まとめ
警察官のキャリア制度は、大きく分けてキャリア組とノンキャリア組に分かれています。
キャリア組は国家公務員試験に合格し、警察庁で勤務する警察官で、主に国家レベルでの公安や警察組織全体に関連する業務を担当します。
一方、ノンキャリア組は地方公務員試験に合格し、各都道府県の警察組織で働く警察官で、治安維持や事件・事故の取り締まりに従事します。
キャリア組は限られた人数しか採用されず、多くは有名大学出身者が多いですが、これは入庁の必須条件ではありません。ノンキャリア組は学歴より熱意ややる気が評価され、基本訓練後にキャリアをスタートします。
地方公務員から警察官としてスタートした人が「警視正」に昇進すると国家公務員の身分を獲得し、「警視長」はノンキャリア組で昇進できる最高階級ですが、この昇進は非常に稀です。
キャリア組は警察組織内で高い地位と責任を担い、ノンキャリア組は地域社会の安全と直接的な接触を担っています。
どちらも国や地域社会の安全を守るために重要な役割を果たしています。