「母乳で育てよう」と意気込んでみたものの、思うように母乳育児ができないことも多いのです。
母乳育児がうまくいかない原因は、ママだけでなく赤ちゃんにあることもあります。
「母乳育児ができない」と自分を責めるのではなく、
原因をさまざまな視点から考えて、あらゆる対処方法を考えてみることが大切なのです。
今回は、母乳だけに頼らず、粉ミルクもあわせて使うときの
上手な使い方や使いわけの方法についてお話しします。
目次
母乳だけでなく粉ミルクも併用するメリット
母乳には人工的に作ることができない成分がたくさん含まれているといわれています。
そのため、母乳100%の育児をしたいと思うママがいるのですが、
実は粉ミルクにも大きなメリットがあるのです。
まず、粉ミルクを併用する大きなメリットは「授乳がママだけの仕事ではなくなる」ということです。
赤ちゃんが生まれると、授乳は幸せのひとときになります。
しかし、授乳は夜も必要なのです。
ママは産後の疲れとなれない育児でボロボロに疲れています。
とくに夜の授乳は体にこたえます。
「今日だけはゆっくり寝かせてほしい」と思っても、赤ちゃんは泣いて授乳を求めるのです。
そんなとき、粉ミルクはとても便利です。
「今日は疲れているから、夜の授乳をお願いできるかしら」と言えば、パパや家族に授乳を頼むことができます。
母乳はママだけの宝物ですが、時として重荷に感じることもあるのです。
さらに母乳があふれ出る状態ならばいいのですが、なぜか「母乳の量が足りていない」と感じることがあります。
そんなときも粉ミルクは便利です。
母乳100%でなくても、母乳70%にして粉ミルク30%にしてもいいのではないでしょうか。
「母乳100%で育てる」と決めてしまうことが、自分を苦しめていることもあるのです。
母乳と粉ミルクの上手な使いわけ方法
母乳と粉ミルクを併用するとき、その割合は難しい問題です。
粉ミルクを使い始めると、その手軽さからどんどん割合が増えてしまうこともあります。
しかし、粉ミルクの割合が増えて、母乳が減ると次第に母乳は出づらくなってくるのです。
母乳は、吸われることと出すことで分泌量が増えていくのです。
にもかかわらず、粉ミルクが増えてくれば母乳は出なくなります。
母乳と粉ミルクの割合は、しっかりと決めず、与えられるときに母乳は与えられる量を与えて、
それ以外の分は粉ミルクをプラスする程度に考えておけばいいのではないでしょうか。
子育ても授乳も、予定通りに進めることはできないものです。
最初から何事も決めつけてしまうと、つらくなってしまうかもしれません。
粉ミルク100%にしたほうがいいとき
母乳を与えたいけれど、粉ミルクに切り替えたほうがいいときがあります。
それは、ママの体調が悪いときです。
生まれたばかりの赤ちゃんとの生活は大変です。
睡眠不足が続き、体調を崩してしまうママもいます。
そんなときは、無理をして母乳育児を続けなくても、粉ミルクに切り替えて家族に授乳をお願いしましょう。
ママには、授乳以外にもたくさんやることがあります。
しっかりと休養をとって、早く回復することが大切です。
さらに、風邪をひいたときには薬を飲むかもしれません。
「病院に行く時間もないから市販薬で対処しよう」と考える人も多いのですが、
市販薬の中には授乳中に控えたほうがいいものもあります。
授乳中は、自己判断で薬を飲んだり選んだりせずに、医師の診断に従うようにしましょう。
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おしまいに
母乳に影響するふたつのホルモンは、ママがストレスを感じると減るともいわれています。
母乳にこだわってストレスを感じてしまうときには、
「粉ミルクがあるさ」と気持ちを切り替えてみるといいでしょう。
ママの気持ちが楽になることで、母乳にいい影響が出る可能性もあるのです。
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