マンションを購入するとき「間取り」は気になるポイントです。
「間取り」をみれば、単に部屋の分け方がわかるだけでなく、マンション自体の問題点がわかることもあります。
今回は、マンションの購入を考えたときの「間取りの見方」についてお話しします。
「いい間取り」はセンターイン!
マンションを購入するとき、間取り図は必ずチェックします。
間取り図をみれば、どんな広さの部屋がいくつあるのかが一目でわかり、購入後のイメージがつきやすくなるでしょう。
しかし、間取り図は部屋割りだけを見るものではありません。
中古マンションの購入ならば、実際に物件の中に入り、動線をチャックすることができますが、新築マンションを購入するときに
は、間取り図を見て動線をイメージする必要があるのです。
動線とは、人の動きを線にあらわしたものです。
例えば「洗濯物を干す」という動線は、洗濯機が置いてある場所から、物干しがある場所を結んだ線が動線になります。
動線が短ければ短いほど「住む人に親切なマンション」と考えていいでしょう。
動線を第一にして考えるならば「センターイン」の間取りになっている物件を選びます。
センターインとは、玄関が真ん中にある間取りです。
玄関は、動線の始まりになる場所です。
動線の始まりが真ん中にあることで、動線を短く効率的に設けることができます。
動線が短くなるということは、余計な廊下が減り、部屋の面積を広くとることができるのです。
分譲マンションに一番多い「田の字」の間取りのデメリット
目星をつけたマンションを見に行くと、一番多い間取りが「田の字」です。
センターインとは異なり、玄関は間取り図の一番はじっこにあります。
玄関を入ると長い廊下が続き、両サイドに部屋に通じる扉が点々とある間取りです。
マンションの間取りでは、一番多く見られます。
「一番多い間取りなら、個の間取りが一番住みやすい間取りなのではないか」と思うかもしれません。
しかし、この「田の字」は住む人のメリットよりも、マンションを売る側のメリットの方が大きいのです。
なぜならば「田の字」は四角です。
四角いマンションに四角い間取りの部屋を並べれば、より多くの戸数を入れることができます。
同じ面積の土地にマンションを建てるならば、より戸数を多くした方が利益が出るというわけです。
玄関が一番はじっこにあり、各部屋は廊下を境に右と左に分かれている間取りのため、風通しが難しい間取りです。
風通しをするときには、部屋の窓を開けただけでは風は通りにくいため、玄関を開けてしまう人もいます。
また、マンションの玄関前には共用部分の廊下が続いています。
玄関に一番近い部屋の窓は、開けると共用部分の廊下から丸見えになるため、プライバシーの問題もあるのです。
マンションの間取りをチェックするときには「一般的だから」や「多い間取りだから」と妥協するのではなく、実際に住み始めた
ときの生活をイメージしてみることが大切です。
リビングの間取りは「細長」を選ぶ
間取りの中でもリビングは「形」に注意してみましょう。
リビングの形は、正方形に近いでっぷり型と長方形に近い細長型があります。
正方形に近い方が、家族が集まったときの距離感が近くてアットホームなイメージがあるかもしれません。
しかし、リビングの間取りは細長型を選びましょう。
なぜならば、リビングにはたくさんの家具を置きます。
正方形の部屋の中に家具を収めることは難しいのです。
長方形のリビングならば、キッチンに近い方にダイニングテーブルを置き、窓に近い方にソファーを置くことができます。
ただ、縦長型にもデメリットがひとつあります。
それは、窓からの採光です。
窓に近い部分は明るいのですが、奥に行けば行くほど暗くなるため、照明器具が必要になります。
おしまいに
マンションを購入するとき、たくさんの図面を目にしますが、間取り図は比較的わかりやすい図面です。
手持ちの家具をそのまま持ち込む予定の場合は、間取り図に合せた比率の紙を家具に見立てて配置してみるといいでしょう。
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