睡眠は、自分の意志で自由自在にコントロールすることはできません。
私たちが夜に眠るのは、
「脳が疲れて眠くなる仕組み」と、
「夜になると眠くなる仕組み」
があるからです。
目次
夜になると眠くなる仕組みについて
夜になると自然に眠くなるのは、
体内時計によるものです。
体内時計は、通常1日ほぼ24時間の周期でリズムを刻んでいます。
リズムを刻むのに欠かせないのが、太陽の光です。
朝起きてすぐに太陽の光を浴びると、
体内時計がリセットされ、体全体が活動的になります。
体内時計がリセットされてから、
14〜16時間ほどたつと、体内時計の指令によって、皮膚から熱を放出します。
すると、身体内部の温度が下がります。
身体が休息モードに入っていくんですね。
その1〜2時間後に私たちは自然に眠たくなります。
例えば、午前7時に日光を浴びた場合、
午後10時から午前1時の間に眠りに入ることになります。
この2つの仕組みが乱れると、不眠が起こりやすくなります。
質の良い睡眠が得られないと日中に不調が出る
寝不足は、寝つきが悪いなど
「質の良い睡眠を得られない状態」です。
不眠は、日中の不調感を起こすだけでなく、
何日も続くとさまざまな心身の問題が起こります。
一方、睡眠不足は、睡眠をとる時間が十分に確保できていない状態です。
睡眠不足は、日中の眠気を引き起こします。
何日も続くと様々な心身の問題が起こってきます。
不眠には次のようなタイプがあります。
◎寝つきが悪い◎
まだ眠いと感じないまま、体温が下がり始める前に寝床に入ると、身体が眠る態勢になっていないため、寝つきが悪くなります。
考え事などで脳が活動を続けていても寝つきにくくなります。
◎途中で目がさめる-眠りが浅い◎
多くは、眠ろうとして、寝床で長く横になっていることによって起こります。
私たちは、必要時間以上は眠ることができません。
また、眠すぎると起きている時間が短くなり、
睡眠物質が十分にたまらないので深い眠りが得られず、
途中で目が覚めたり、眠りが浅くなったりします。
改善するには、寝床にいる時間を適正にしましょう。
具体的には、
寝床にいる時間が7時間を超えないようにします。
◎早く目がさめる◎
これは、加齢に伴って体内時計が早まると、早く目がさめることが多くなります。
高齢になると女性でもこの現状は起こります。
男性では中年からこの現象が現れます。
以前より早く目がさめるようになっても、
日中に不調を感じなければあまり気にすることはありません。
不眠や睡眠不足の影響はどんなものがある?
不眠や睡眠不足は体や心の健康に様々な影響を与えます。
◎活動に質が下がる◎
一般的に、睡眠時間が6時間未満になると、翌日の日中に眠気を感じるようになります。
このような睡眠不足が続くと、日中の強い眠気が生じ、
疲れやすさ、集中力の低下、イライラ感などが起こります。
◎生活習慣病になりやすくなる◎
不眠や睡眠不足が続くと、
糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病が起こりやすくなります。
これらが深刻化すると、
心臓の病気や脳卒中などのリスクも高まります。
◎うつ病になりやすくなる◎
睡眠不足の人は、うつ病になりやすいです。
不眠や睡眠不足は、こうした病気になる危険性を高めます。
適正な睡眠時間はどのくらい?
ポイントは、短すぎず、長すぎず!
アメリカの調査では、
男女ともに、1日の睡眠時間が6.5〜7.4時間の人が、もっとも長生きだったそうです。
睡眠時間が、それよりも短い場合も、長い場合も、死亡率が高くなっていました。
成人の場合は、1日7時間前後の睡眠がほどよいです。
おしまいに
最近では、仕事が忙しくて睡眠時間がずーっと足りていないという方も多いでしょう。
仕事をしている世代の人は睡眠不足になりやすい傾向にあります。
睡眠が足りていないと感じる場合は、
時間の配分を工夫して、
寝床でも休む時間を十分に確保することが大切です。
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